「最近、階段の上り下りが怖くなってきたかも」
以前は階段を普通に利用していたのに、いつの間にか上り下りに不安を感じたり、急な角度に足を滑らせそうになったりしたことはありませんか?
家庭内や公共施設、屋外の至る所に階段があり、体が不自由な方や高齢の方を中心とした多くの方々の問題となっています。
普段通りの生活を送る解決方法として、階段昇降機という福祉機器を紹介します。
この記事は以下のような方向けの内容となっています。
- 階段の上り下りに不安を感じてきた方
- 階段の利用を介助する方
- いす式階段昇降機を知らない方
階段昇降機とは?
階段昇降機という名前の通り、エレベーターのような昇降機に分類される製品です。
階段に設置したレールの上に椅子を搭載し、その椅子に乗車した方をレールに沿って上下階へと移動させます。
「機械の操作は難しいんじゃないの?」と感じるかもしれませんが、階段昇降機は福祉機器です。
簡単かつ単純な操作で動かせるので、どのような方でも利用できます。
階段昇降機の役割について
福祉機器である階段昇降機は障害者を含む体が不自由な方や高齢者に加え、そのような方々を介助する方が使用します。
もしも階段の利用が難しくなったら、まずは生活環境を見直していきます。
私生活で過ごす場所を1階にしたり、階段を使わないで利用できる施設へ向かったりするなど、身近なところから変わっていきます。
しかし、環境を変えるにも限界があり、1階はガレージになっていて生活空間が2階にある、または自宅から利用したい施設へ向かう途中に階段を利用しなければならない場合、どうしても階段を通らなければなりません。
移動の困難な期間が短いならば、介助者の方も一時的なものなので大きな負担にはなりません。
ですが、この状態がずっと続くと社会問題として取り上げられている「介護疲れ」に繋がってしまうかもしれません。
だからといって体の不自由な方や高齢な方が自らの力で階段を利用しようとすると、移動に多くの労力を使い途中で疲れてしまったり、時には足を滑らせてしまって怪我に繋がってしまったりする危険性が伴います。
階段昇降機を階段に取り付けることで、このような方々が安全に上下階へ移動できるようになります。
もちろん利用者自身が操作できますので補助する必要もありませんから、介助者の負担軽減にも繋がります。
階段昇降機の種類について
階段を想像すると、どのような階段が思い浮かびますか?
真っすぐに伸びているものやL字・コの字に曲がっているもの、螺旋階段など様々な形の階段が思いついたかもしれません。
階段はその家屋や施設ごとに形が異なるので、階段昇降機は階段の形状に合わせて「直線タイプ」か「曲がりタイプ」のどちらかを取り付けます。
「直線タイプ」の階段昇降機
踊り場の無い真っすぐな階段に設置するタイプです。
直線の四角いレールを階段に取り付けるので、設置工事に要する時間が短く、かつ比較的安価なものが多いのが特徴です。
「曲がりタイプ」の階段昇降機
L字やコの字のように曲がっている階段に設置するタイプです。
直線階段だけれども途中に踊り場がある場合も、曲がり階段に分類されます。
「曲がりタイプ」は階段の形状に合わせて2本のパイプレールを曲げて移動経路を作るので、どのような階段にも取り付けられるのが特徴です。
設置する階段に合わせて作り込むオーダーメイドな製品なので、設置までにかかる日数は多く、また「直線タイプ」に比べると価格が高い傾向にあります。
階段昇降機を設置できる場所は?
階段昇降機は屋内と屋外の両方に取付けることができます。
「機械だから雨に濡れないように屋根をかける必要があるの?」と不安になるかもしれませんが、屋外仕様の製品は防水加工が施されています。
また汚れ防止に屋外カバーがありますので、使わない時は階段昇降機へカバーをかけておけば安心です。
設置できる階段の幅は、階段昇降機を設置する為に特別なスペースを確保する必要が無いことが多いです。
とはいえ、階段の形状や角度、利用者の家庭環境などによって条件が異なりますので、階段昇降機の設置を考えている方は専門スタッフとの打合せをお勧めします。
動かすのに必要な電気はご家庭で使用している100V電源なので、設置場所の近くにあれば電気工事を行わずにスムーズに利用を開始できます。
階段昇降機と共に生きる生活を
不安を感じたり、負担になったりしている階段。
階段昇降機を階段に設置することで安心して、安全に移動することができるようになります。
毎日、利用する通路の一部だからこそ、その上り下りを簡単にしてみませんか。